ゆりこんぐのブログ

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映画館で、ジブリを

一生に一度は、映画館でジブリを。

のキャッチコピーに誘われて、先日、「もののけ姫」を映画館で観て参りました。

 

一度、どころか割と結構、何度でも!ジブリは映画館で観ております、ゆりこんぐです。

 

実はジブリ大好きです。

ウンチクを語れるほどオタクではない(でもオタクにはすごい憧れる)のだけれど、金曜ロードショーで放送されるたびに観ちゃうし、映画が公開されれば、映画館までは行っちゃうし、「風の谷のナウシカ」は漫画本全巻持ってるし。

 

ジブリオタクじゃないけれどささやかなファンとして、それなりには楽しみにはしてはいました。

それなりに楽しみにはしつつも、「でもまぁ、何度も観てるからナァ」という舐めプ度Maxで挑んだ「もののけ姫」だったのですが・・・。

 

開始5分くらいで引き込まれ、アシタカの旅する雄大な景色に息を飲み、久石譲の美しい音楽に胸が震え、ラストの怒濤の展開にまばたきすら忘れーーー。

 

観終わった後はあまりの凄さに圧倒され、虚脱状態に。なんとか帰宅したものの、しばらく興奮して寝れませんでした。(子供か!)

 

でもこの作品、公開が1997年なんですよね・・・。

ということは20年以上も経っているわけで、それなのに、こんなにも人を感動させる力があるなんてーーー。

改めて「物語の持つ力」の凄さを感じたのと、「豊かな物語」とは、こういうことを言うんだろうな、と、エンドロールを見ながらしみじみ思いました。

エンドロールで思い出したけれど、森光子さんも出演されているんですね。知らなかった・・・。

 

公開当初はクソガキだったので、意味がわからない部分がいくつかあった。

20年経ったからこそ、分かることもあって、そこがまた心に響きました。

 

その最たるものの一つが、キャッチコピーの「生きろ。」だった。

 

当時のわたしにとって、この映画は、「自然破壊をする人間=悪、シシガミの森を守ろうとするもののけ達=善」という人間社会のあり方を否定するものでした。かっこよく言ったら現代社会へのアンチテーゼ」ってやつ?使い方、合ってる?

 

「なんで自然を破壊するばかりの人間に「生きろ」なんだろ」とあのポスターを見るたびに不思議に思ったのをよく覚えています。

 

あの頃よりも、ほんのちょっとだけ多くの物事を体験し、見聞きした今となっては「こりゃ確かに「生きろ。」だわ」と、びっくりするくらい素直な気持ちでそう思いました。

 

子供の頃は、サンやモロの君(美和さんの声、相変わらず凄みがありました・笑)、もののけ側での視点から観ていたんだけど、大人になってからは「たたら場で生きる人たち」の姿がやけに身近に感じられた。

 

憎しみや、差別や、偏見を捨てられず、醜くもーーーそれでいて、日々を懸命に生きようとする人たち。その逞しさと、明日を手繰り寄せる力強さ。そこに惹きつけられる自分がいて、そんな自分に1番驚いてしまった。

 

人間は愚かで、時に取り返しのできない過ちを犯す。自分たちの住む世界を破壊し、同じ仲間であるはずの人間を傷つけ、時には殺し、憎しみばかりを増やしていくーーー。「生きる」ということ自体が「呪い」のようでもある。

 

けれど、

「生きてりゃなんとかなる!」

このおトキさんの一言にグッときてしまった。

 

そうそう、そうなんだよ。

どうすることもできないことの方が多いし、失敗は取り返すことなんてできないけどさ。

生きてりゃなんとかなる!んですよね。

 

人間は確かに愚かで醜いかもしれないけれど、明日を諦めないで生き抜く強さがあるんだよな。未来は白紙だから、だからこそ、夢物語の理想論かもしれないけれど、「共に生きる」という生き方がいつかできるかもしれない。

 

子供の頃と180度とはいかないけれど90度くらい違う感想を持った自分にもビックリ。

また10年くらいしたら違う感想を持つのかしら。それはそれで楽しみかもしれないな。

 

うーーーん、でもあと3回くらいは映画館でジブリを、したいですね笑